Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
あの時。
凛音が消えたあの直後。
十夜達が居る部屋に姿を現したのは見知らぬ男達だった。
それは後に噂に出てくる“底辺チームの幹部達”。
鳳皇と獅鷹を潰す為だけに“D”と手を組んだ愚かな奴等。
その男達が“シン”の、
──否、“D”の最終兵器だった。
『ハッ。情けねぇ面』
『今のお前等なら楽勝だな』
顔面蒼白の両幹部を見て、まるで勝利したかのように喜び、ハイタッチし合う男達。
そんな彼等に命令を下したのは隣のビルにいる“シン”だった。
この時を待っていたと言わんばかりに薄気味悪い笑みを浮かべているシンは、鳳皇獅鷹両幹部達が潰されていく様(サマ)を他の幹部達と一緒に傍観していた。
『シン、もしかしたらアイツ等だけでイケルかもしんねぇぜ?』
自分達が送り込んだ最終兵器に押されている鳳皇獅鷹の幹部達を見て、クツクツと喉を鳴らすキョウ。
『それならそれでいい。俺達の手を汚さずに済むんだからな』
そんなキョウにニタリとほくそ笑んだシンは、殺られていく無様な姿を直接見る為、くるりと十夜達に背を向けた。
『クククッ……、アハハハハハハ!!』
シン達は知らなかった。
この行動が自分達の首を絞める事になるということを。