Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
『カイ!キョウ!』
数える程しか居なくなった味方を見て、流石のシンも敗北を悟ったのだろう。
傍にいた幹部二人を自分の元に呼び寄せた。
明らかに逃走しようとしている三人に、獅鷹、鳳皇両幹部が一斉に制止の声を上げる。
けれど、三人はそんなものお構いなしに逃げていく。
たった一言、
『覚えてろよ!』
という敗者お決まりの捨て台詞を残して。
下っ端達は唖然とした表情でその場に立ち尽くしていた。
当然だろう。
自分達を置いて逃げるなんて思ってもいなかったのだから。
『オイ!十夜!?』
シン達の姿が見えなくなった瞬間、突然その場から走り出した十夜。
幹部達はその行動の意図が分からないままとりあえず追い掛けた。
本当ならシン達を追い掛けて息の根を止めなければいけない。
だれど、今の十夜達にはシンよりも凛音の行方の方が大事だった。
これが凛音が消えたその後。
鳳皇、獅鷹、“D”。
その他のチームをも巻き込んだ抗争の結末だった。