Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
白狼の元総長であり、dark roadの総長だったシン。
トップになりたいが為に充くんの遥香さんへの想いを利用し、あたしに“真実”を暴露した。
けど、それは結果的に無駄に終わり、トップになるどころかチームは解散し、破滅した。
彼は今、何を思ってるんだろう。
まだトップの座に就きたいと思ってるんだろうか。
それとも負けを認めて諦めたのだろうか。
気になっても、今のあたしにはもうその答えを知る術はない。
今はただ祈るだけ。
もう二度とシンに会いませんように、と。
「凛音ちゃん、着いたよ」
「うん。壱さんお疲れさま!」
十夜に手を引かれて車を降りると、
「凛音ちゃん!お帰り!」
ドアを開けるなり鳳皇メンバーが駆け寄って来てくれた。
「みん、みんなっ、ごめんねぇぇぇぇぇ」
皆の顔を見た瞬間感極まってわんわんと泣き喚くあたし。
「……お前、泣くんならもうちょっと可愛く泣けよな」
煌が呆れた口調でそう突っ込んできたけど、今は顔とかどうでもよくて。
ただ感情のままに声を上げて泣きじゃくる。