Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
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「こっち来いよ」
「……うん」
すっかり静かになってしまった倉庫のリビング。そこには煌達の姿はなく、あたしと十夜の二人だけしかいない。
さっきまで皆居たけど、「積もる話があるだろ」とか何とか言って、意味深な笑顔を浮かべながら帰って行った。
──実はあれから、十夜と二人っきりになってなかったりする。
と言うのも、あたしが十夜を避けていたとかそういうのではなく、一階でメンバー達があたしのお帰りパーティーというものをやってくれたから。
「み、皆ちゃんと帰れたかな?」
散々騒ぎまくり、酔い潰れた皆。いつもならその辺に転がって夜を明かすのに、今日は誰一人残る人はいなくて。
フラフラになりながら帰ろうとする皆を、『そんな無理矢理帰らなくてもいいのに』と引き止めたけど、皆『帰ります!』と言って聞かなかった。
きっと皆気を使ってくれたんだと思う。
煌に『十夜の話聞いてやれ』って言われたから。