Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】

「アイツはあれでも行動派だからな。会いたかったら関西まで会いに行くだろ」


会いたかったら関西まで会いに行く?

ってそれって……


「ねぇ、十夜。遥香さんって充くんの事好き……なの?」



十夜のことはもう家族愛だって言ってた。だから、充くんの事を好きになってもおかしくはない。

けど……。



「お前にはそう見えんのか?」

「いや……好きな事なことは好きなんだろうけど、恋って感じじゃないような……」


どっちかっていうと、弟?みたいな……。


「そう思うんだったらそうだろ」


いやいや、それはあたしの意見であって……って結局どっちなの?


「遥香の好きな奴は充じゃねぇよ」


ん?遥香の好きな奴は充じゃねぇよ?



「って、遥香さん好きな人いるの!?」

「……っ、お前、」

「あ、ごめん」



十夜が肋骨ひび入ってるの忘れてた。

胸元を思いっきり押して上半身を起こしたあたしに、十夜の鋭い睨みが突き刺さる。

取り敢えず、えへ、と笑って、元の位置へ。

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