Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】
「ねぇ、十夜、遥香さん好きな人いるの?」
遊大の事もあるし、ちょっとっていうか、かなり気になる。
「好きな奴っていうか、気にしてる」
「何を?」
「連絡取れなくなったから」
「連絡?誰と?」
「河原」
「かわ?……って、…………え?えぇぇぇぇぇぇ!!」
「……うっせぇ」
だって今、河原って言ったよね!?
それって遊大の事!?え、うそ。遥香さん遊大の事好きなの!?
「きゃー!!うそ!!すごい!!」
「……オイ、跳び跳ねんな。響く」
またまた十夜から睨まれたけど、今度は無視。
だって、遥香さんが遊大の事好きなんだよ!?
両想いなんだよ!?
落ち着いてなんかいられる訳ないよ!!
「電話!!遊大に電話しなきゃ!!今すぐ遥香さんに連絡してって!」
「ちょっと待て。取り敢えず落ち着け」
ベッドから飛び降りようとするあたしを、寸でのところで引き止めた十夜サン。
せっかく降りようとしたのにまた十夜の腕の中へと引き戻されて、後ろからガッチリと拘束される。
「十夜」
「分かってる。けど、今じゃなくてもいいだろ」
「え?」
「電話なんか明日でもいいだろうが」
「でも、」
「今日は離してやれねぇって言っただろ」