Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】


「あー、アホらし。俺先に下行っとくわ」


咥えていた煙草を灰皿で揉み消して、ゆっくりと腰をあげた煌。


それを見た壱さんも「じゃあ俺も行こうかな」と言って立ち上がり、未だ言い合いしている二人の首根っこを掴んで無理矢理立ち上がらせた。



「急がないからゆっくり来てね」


立ち上がろうとしたあたしにそう投げかけてリビングから出ていった壱さん。

どうやら気を使ってくれたらしい。





「……十夜、人前は恥ずかしいからやめてよね」



十夜とのキスは好きだけど、さすがに人前は恥ずかしい。



「人前じゃなかったらいいのかよ」

「うっ。そりゃあ、まぁ……」



あ、あたしたち恋人なわけだし、人前じゃなかったら……

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