ぬいぐるみ
バイバイ
痛い・・・痛いよ・・・・。何でこんなに痛いの?心臓が飛び出しそう・・・。
私は自分の心臓にそっと手を当てた。心臓の音は聞こえない。

『私・・・・・死んじゃったんだ。』


そっか・・・そっか・・・。
私はもう死んでいるんだ。だからこんなに暗くて冷たいんだね・・・・。


なのに・・・・どうしてかしら・・・・どうして私は泣いているの?どうして・・・・・どうしてこんなに・・・・痛いの・・・?
その答えが知りたい・・・。


【ゆーびきーりげんまん
     うそついたら針千本のーます
           ゆーびきった!】


懐かしい歌が聞こえてくる・・・。私はゆっくり身体を起こしその声の方へと歩いていった。そこには楽しそうにぬいぐるみと遊ぶ私が居た。


『マー君。大好きだよw』


無邪気に笑う私は幼くて、悲しくて・・・・私は幼い私を抱き締めた。


『・・・・何でお姉ちゃんは泣いてるの?』
『・・・・ヒック・・・ごめんね・・・・ごめんね・・・グス・・・・。』


自分に慰められるなんておかしいに決まってる。だけど、幼い私がかわいそうで・・・・仕方が無かった・・・。
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