俺様黒王子とニセ恋!?契約
篤樹の参上に驚いてただ見つめる私に、彼は小さく肩を竦める。
「……サンプル納入前に、スペース確認しておきたかっただけだよ。橋本さんに任せようと思ってたけど、彼女、体調崩して今日休んでるし。まあ、予想を超えた惨事だから、俺が来て良かったか」
そう呟いて、大きなストライドで私の前に戻って来る。
そして、入り口付近に置かれたままの段ボールのラベルを見て、チラシの箱を持ち上げた。
「橋本さん、休んでるの……?」
思わずそう訊ねると、そう、と短い返事が戻って来る。
「ここんとこ、ずっと残業付き合わせてたから。直前になって倒れられても困るし、休ませた。お前も体調気を付けろよ」
素っ気ない口調でそう言って、篤樹は再び倉庫の奥に歩いて行った。
そんな篤樹の背を見つめて、私も同じ作業に取り掛かる。
「私は大丈夫。身体は丈夫なの」
強気でそう言って荷物を持ち上げると、篤樹は段ボールを積み上げてから再び私を見遣った。
視線を感じながら、ちょっと大きめの段ボールを奥に運ぶ。
ドサッと音を立てて床に置いて、軽く両手をパンパンと叩くと、篤樹が隣で私を見下ろしていた。
「無理すんな。澪の方が最初から関わってるんだし、疲れも溜まってるだろ」
「大丈夫」
「可愛くねーな。これでも心配してるんだよ」
サラッと言われて、ドクンと胸が跳ね上がる。
「……サンプル納入前に、スペース確認しておきたかっただけだよ。橋本さんに任せようと思ってたけど、彼女、体調崩して今日休んでるし。まあ、予想を超えた惨事だから、俺が来て良かったか」
そう呟いて、大きなストライドで私の前に戻って来る。
そして、入り口付近に置かれたままの段ボールのラベルを見て、チラシの箱を持ち上げた。
「橋本さん、休んでるの……?」
思わずそう訊ねると、そう、と短い返事が戻って来る。
「ここんとこ、ずっと残業付き合わせてたから。直前になって倒れられても困るし、休ませた。お前も体調気を付けろよ」
素っ気ない口調でそう言って、篤樹は再び倉庫の奥に歩いて行った。
そんな篤樹の背を見つめて、私も同じ作業に取り掛かる。
「私は大丈夫。身体は丈夫なの」
強気でそう言って荷物を持ち上げると、篤樹は段ボールを積み上げてから再び私を見遣った。
視線を感じながら、ちょっと大きめの段ボールを奥に運ぶ。
ドサッと音を立てて床に置いて、軽く両手をパンパンと叩くと、篤樹が隣で私を見下ろしていた。
「無理すんな。澪の方が最初から関わってるんだし、疲れも溜まってるだろ」
「大丈夫」
「可愛くねーな。これでも心配してるんだよ」
サラッと言われて、ドクンと胸が跳ね上がる。