俺様黒王子とニセ恋!?契約
強い私を知って欲しいんです
サンプルが納品されたと、橋本さんから電話連絡を受けて通話を終えると、私は一度短い息を吐いた。
やっと自分のデスクに少し腰を落ち着けることが出来たタイミング。
腕時計を眺めながら、私は凝り固まった肩を解すように大きく回した。
そこへ、他の会議に出席していた金子さんが戻って来る。
その姿を確認して、私はデスクに両手を突いて、身体を支えて立ち上がりながら呼びかけた。
金子さんもデスクに書類を置くか置かないかの状態で、私の方に視線を向ける。
「橋本さんからたった今連絡が入りました。サンプル、倉庫に格納したので、私たちの方でも確認して欲しいと」
そう伝えると、金子さんは、多分反射的に眉を寄せた。
それを見て、私も思わず苦笑してしまう。
さすがに声には出さないけれど、『少しは休ませろ』と言いたい気持ちは私にも通じるものがあるからだ。
元々金子さんはこのプロジェクトの他にも抱えている案件があって、身体が空くのが稀なほど忙しい人だ。
プロジェクトの方は実質的に山場を越えた最終準備の段階だから、金子さんには前日の会場設営と当日のイベント進行にだけ身体を空けてもらえばいい状態ではあるのだ。
「え~っと……次の会議が終わるのが午後五時だから……」
それでも金子さんは時計を睨んで、自分でもちゃんと確認に行こうとする意志を見せる。
やっと自分のデスクに少し腰を落ち着けることが出来たタイミング。
腕時計を眺めながら、私は凝り固まった肩を解すように大きく回した。
そこへ、他の会議に出席していた金子さんが戻って来る。
その姿を確認して、私はデスクに両手を突いて、身体を支えて立ち上がりながら呼びかけた。
金子さんもデスクに書類を置くか置かないかの状態で、私の方に視線を向ける。
「橋本さんからたった今連絡が入りました。サンプル、倉庫に格納したので、私たちの方でも確認して欲しいと」
そう伝えると、金子さんは、多分反射的に眉を寄せた。
それを見て、私も思わず苦笑してしまう。
さすがに声には出さないけれど、『少しは休ませろ』と言いたい気持ちは私にも通じるものがあるからだ。
元々金子さんはこのプロジェクトの他にも抱えている案件があって、身体が空くのが稀なほど忙しい人だ。
プロジェクトの方は実質的に山場を越えた最終準備の段階だから、金子さんには前日の会場設営と当日のイベント進行にだけ身体を空けてもらえばいい状態ではあるのだ。
「え~っと……次の会議が終わるのが午後五時だから……」
それでも金子さんは時計を睨んで、自分でもちゃんと確認に行こうとする意志を見せる。