俺様黒王子とニセ恋!?契約
そしてその翌日の業務終了後に、金子さんと二人で倉庫へ向かったのだけれど……。
「……え?」
サンプルの為に空けておいたスペースに置かれた段ボールは、目測だけでわかるほど少ない。
一瞬戸惑って、そのまま横に立つ金子さんを見上げた。
私と同じように一目見ただけで表情を険しくした金子さんが、箱に貼られたラベルの個数と手元の資料を照らし合わせる。
そして、大きく目を見開いた。
「……最初の企画段階での発注数しか納品されてないな……」
「えっ!? そんな、だって……」
慌てて自分でも企画書に目を凝らす。
サンプルのサイズに合わせて計算し直したはずだ。
それを最終発注数として企画書を出し直した。
そして篤樹と橋本さんに手渡そうと持って行って……。
「……あっ……!!」
一瞬にして、サーッと血の気が引くのを感じた。
あの時。
社食で篤樹と橋本さんがキスするのを見てしまったあの時。
私は二人に企画書を手渡しなんかしていない。
ただその場に落として逃げて来てしまっただけで、発注数を変更することは伝えていなかったのだ。
その事実にぶち当たって、顔が真っ青になるのが自分でもわかる。
「す、すみません!!」
慌ててガバッと頭を下げた。
「私の連絡ミスですっ!!」
「……え?」
サンプルの為に空けておいたスペースに置かれた段ボールは、目測だけでわかるほど少ない。
一瞬戸惑って、そのまま横に立つ金子さんを見上げた。
私と同じように一目見ただけで表情を険しくした金子さんが、箱に貼られたラベルの個数と手元の資料を照らし合わせる。
そして、大きく目を見開いた。
「……最初の企画段階での発注数しか納品されてないな……」
「えっ!? そんな、だって……」
慌てて自分でも企画書に目を凝らす。
サンプルのサイズに合わせて計算し直したはずだ。
それを最終発注数として企画書を出し直した。
そして篤樹と橋本さんに手渡そうと持って行って……。
「……あっ……!!」
一瞬にして、サーッと血の気が引くのを感じた。
あの時。
社食で篤樹と橋本さんがキスするのを見てしまったあの時。
私は二人に企画書を手渡しなんかしていない。
ただその場に落として逃げて来てしまっただけで、発注数を変更することは伝えていなかったのだ。
その事実にぶち当たって、顔が真っ青になるのが自分でもわかる。
「す、すみません!!」
慌ててガバッと頭を下げた。
「私の連絡ミスですっ!!」