俺様黒王子とニセ恋!?契約
日中、普段と変わらず自分の仕事をこなしていたはずだ。
もしかしたら泊まりになるはずだったのに、私を東京に送り届ける為にこんな深夜にここまで来てくれた。
疲れているのは私だけじゃない。
そうわかっているから、素直に頷いてしまってはいけないのに……。
「ここまで助かったよ。四宮さん、ありがとう」
金子さんにそう言われてしまったら……。
私は身体の脇に垂らした手をギュッと握りしめた。
認めたくない。
認めたくないけど、疲労が蓄積された身体は、動かない。
搬出作業を終えた時、時刻は既に午前二時を指していた。
工場の職員に挨拶して、先に金子さんがワンボックスカーの運転席に乗り込んで走り出して行く。
それを見送ってから、篤樹がゆっくりと私の隣の運転席に乗り込んできた。
多分無意識だろう。
フウッと一度息をつく。
エンジンをかける篤樹に、ごめんなさい、と一言呟いた。
それを聞いて、篤樹がチラッと私に目を向ける。
「私のミスなのに……。私がここに来たせいで、篤樹にまで迷惑かけた」
私が呟くのを聞いて、篤樹は目線を伏せたままフッと笑った。
「俺も金子さんも、このくらいの窮地はいくらでも味わってる。心配しなくていいから、東京まで寝てろ」
そう言ってエンジンをかける篤樹に、でも!と声を張ってシートから背を起こした。
アクセルを踏み込もうとしていた篤樹が、ゆっくりと私に顔を向ける。
「私は……強くならなきゃいけないの」
俯いて、膝の上でギュッと手を握り締める。
そんな私に、篤樹が視線を降り注ぐのが感じられる。
もしかしたら泊まりになるはずだったのに、私を東京に送り届ける為にこんな深夜にここまで来てくれた。
疲れているのは私だけじゃない。
そうわかっているから、素直に頷いてしまってはいけないのに……。
「ここまで助かったよ。四宮さん、ありがとう」
金子さんにそう言われてしまったら……。
私は身体の脇に垂らした手をギュッと握りしめた。
認めたくない。
認めたくないけど、疲労が蓄積された身体は、動かない。
搬出作業を終えた時、時刻は既に午前二時を指していた。
工場の職員に挨拶して、先に金子さんがワンボックスカーの運転席に乗り込んで走り出して行く。
それを見送ってから、篤樹がゆっくりと私の隣の運転席に乗り込んできた。
多分無意識だろう。
フウッと一度息をつく。
エンジンをかける篤樹に、ごめんなさい、と一言呟いた。
それを聞いて、篤樹がチラッと私に目を向ける。
「私のミスなのに……。私がここに来たせいで、篤樹にまで迷惑かけた」
私が呟くのを聞いて、篤樹は目線を伏せたままフッと笑った。
「俺も金子さんも、このくらいの窮地はいくらでも味わってる。心配しなくていいから、東京まで寝てろ」
そう言ってエンジンをかける篤樹に、でも!と声を張ってシートから背を起こした。
アクセルを踏み込もうとしていた篤樹が、ゆっくりと私に顔を向ける。
「私は……強くならなきゃいけないの」
俯いて、膝の上でギュッと手を握り締める。
そんな私に、篤樹が視線を降り注ぐのが感じられる。