俺様黒王子とニセ恋!?契約
夜通しの設営準備がある。
私だって行かなきゃいけない。
なのに、篤樹は諌めるような目をして、私を見遣る。
「まだ熱があるだろ」
「……え?」
「車の中でもうなされてた。着替えさせた時もお前の身体、熱かった。ここんとこずっと無理してたろ。今日はいいから、明日に備えてここで寝てろ」
素っ気なくそう言われて、ビクッと身体が震える。
そうして、自分の額に手を当てた。
自分じゃよくわからないけれど……。
夜中に比べれば、ちゃんと横になって眠れた分だけ身体は楽だ。
「ほ、本当に大丈夫」
そう言って半身を回転させると、ベッドから降りようと足を出した。
「澪、言うこと聞け」
白いワイシャツのボタンを嵌めながら、私の行動を見止めた篤樹が眉間に皺を寄せる。
「篤樹のおかげで、本当に身体は楽になったから……」
そう言いながら少しだけ笑みを浮かべて見せる。
自分の服を探そうとベッドから立ち上がった瞬間、足に力が入らず、思わずフラッとよろけてしまった。
「澪」
倒れ込みそうになる私を、篤樹の腕が支えてくれる。
差し伸べられた逞しい右腕に、両手でしがみついてしまってから、
「ご、ごめん」
慌てて足を踏ん張って体勢を立て直そうとした。
私だって行かなきゃいけない。
なのに、篤樹は諌めるような目をして、私を見遣る。
「まだ熱があるだろ」
「……え?」
「車の中でもうなされてた。着替えさせた時もお前の身体、熱かった。ここんとこずっと無理してたろ。今日はいいから、明日に備えてここで寝てろ」
素っ気なくそう言われて、ビクッと身体が震える。
そうして、自分の額に手を当てた。
自分じゃよくわからないけれど……。
夜中に比べれば、ちゃんと横になって眠れた分だけ身体は楽だ。
「ほ、本当に大丈夫」
そう言って半身を回転させると、ベッドから降りようと足を出した。
「澪、言うこと聞け」
白いワイシャツのボタンを嵌めながら、私の行動を見止めた篤樹が眉間に皺を寄せる。
「篤樹のおかげで、本当に身体は楽になったから……」
そう言いながら少しだけ笑みを浮かべて見せる。
自分の服を探そうとベッドから立ち上がった瞬間、足に力が入らず、思わずフラッとよろけてしまった。
「澪」
倒れ込みそうになる私を、篤樹の腕が支えてくれる。
差し伸べられた逞しい右腕に、両手でしがみついてしまってから、
「ご、ごめん」
慌てて足を踏ん張って体勢を立て直そうとした。