俺様黒王子とニセ恋!?契約
私もそこで初めて時間を気にする。
腕時計に目を遣ると、午後七時を回ったところだった。
きっと篤樹は通常業務を切り上げて、会場設営に入る前に、私の様子を見に戻って来てくれたのだろう。
「準備、何時から始まるの?」
私もお弁の蓋を開けながら訊ねると、「八時頃から」と返事が戻って来る。
「食ってシャワー浴びたら、戻らないと。みんなもボチボチ集まって来るだろうから」
それを聞いて、私は無意識に身を乗り出していた。
「篤樹、私も行く。もう大丈夫だから」
「はっ!?」
「本当に、大丈夫。私もメンバーなんだから、設営に入るよ」
力を込めてそう言って、篤樹に負けずパクパクとお弁当を食べ始めた。
篤樹の方は箸を止めて、私を横から見つめている。
「むしろ、昼間ずっと眠ってられたから、夜は起きてられるし!」
ね!と篤樹に顔を向けて小首を傾げて見せる。
そして、更にモリモリと食べる。
考えてみれば、昨夜途中のパーキングで肉まんを食べてから何も食べていなかった。
そう意識してみると、食べながらも空腹が増していくような変な感覚に陥る。
怒涛の食欲を見せ、途中でお茶を飲んで一息つく私に、篤樹は自分もお弁当を食べ進めながら、フッと目線を伏せて、小さく笑っていた。
腕時計に目を遣ると、午後七時を回ったところだった。
きっと篤樹は通常業務を切り上げて、会場設営に入る前に、私の様子を見に戻って来てくれたのだろう。
「準備、何時から始まるの?」
私もお弁の蓋を開けながら訊ねると、「八時頃から」と返事が戻って来る。
「食ってシャワー浴びたら、戻らないと。みんなもボチボチ集まって来るだろうから」
それを聞いて、私は無意識に身を乗り出していた。
「篤樹、私も行く。もう大丈夫だから」
「はっ!?」
「本当に、大丈夫。私もメンバーなんだから、設営に入るよ」
力を込めてそう言って、篤樹に負けずパクパクとお弁当を食べ始めた。
篤樹の方は箸を止めて、私を横から見つめている。
「むしろ、昼間ずっと眠ってられたから、夜は起きてられるし!」
ね!と篤樹に顔を向けて小首を傾げて見せる。
そして、更にモリモリと食べる。
考えてみれば、昨夜途中のパーキングで肉まんを食べてから何も食べていなかった。
そう意識してみると、食べながらも空腹が増していくような変な感覚に陥る。
怒涛の食欲を見せ、途中でお茶を飲んで一息つく私に、篤樹は自分もお弁当を食べ進めながら、フッと目線を伏せて、小さく笑っていた。