俺様黒王子とニセ恋!?契約
私と篤樹がオフィスビルに着いたのは、午後九時を過ぎた時だった。
予定より遅れて到着した私たちに、既に全員揃っていたメンバーが、『遅いぞ~』と笑いながら声をかけて来る。
反射的に頭を下げて謝ると、子会社側のメンバーも優しく声をかけてくれた。
「いいって。昨夜のこと聞いたよ、四宮さん。大変だったね」
「体調崩したって言うから、今日は来れないだろうなって思ってたし」
「無理すんなよ? 大変なのは金子さんや片桐さんに任せて、適当に休憩しながらでいいんだから」
口々に向けられる温かい言葉が胸に染み入る。
私は元気よく、はい!と答えてから、ペコッと頭を下げた。
みんながそれぞれの持ち場に散って行く。
私は、会場を見渡して金子さんの姿を見つけると、急いで駆け寄った。
金子さん、と声をかけると、メインステージの看板取り付け作業をしていた金子さんが、これまた見慣れない捻じり手拭い姿で私を振り返る。
そして私を見ると、『お?』と目を丸くした。
「あれ。なんだ、四宮さん。大丈夫なの?」
「はい。本当に、昨夜はご迷惑おかけしました。心配かけて申し訳ありません」
そう言って頭を下げると、いやいや、と軽く笑われる。
「片桐から聞いた。熱あったんだって? こっちこそごめんな。でも本当に助かった。おかげで、ほら、この通り」
予定より遅れて到着した私たちに、既に全員揃っていたメンバーが、『遅いぞ~』と笑いながら声をかけて来る。
反射的に頭を下げて謝ると、子会社側のメンバーも優しく声をかけてくれた。
「いいって。昨夜のこと聞いたよ、四宮さん。大変だったね」
「体調崩したって言うから、今日は来れないだろうなって思ってたし」
「無理すんなよ? 大変なのは金子さんや片桐さんに任せて、適当に休憩しながらでいいんだから」
口々に向けられる温かい言葉が胸に染み入る。
私は元気よく、はい!と答えてから、ペコッと頭を下げた。
みんながそれぞれの持ち場に散って行く。
私は、会場を見渡して金子さんの姿を見つけると、急いで駆け寄った。
金子さん、と声をかけると、メインステージの看板取り付け作業をしていた金子さんが、これまた見慣れない捻じり手拭い姿で私を振り返る。
そして私を見ると、『お?』と目を丸くした。
「あれ。なんだ、四宮さん。大丈夫なの?」
「はい。本当に、昨夜はご迷惑おかけしました。心配かけて申し訳ありません」
そう言って頭を下げると、いやいや、と軽く笑われる。
「片桐から聞いた。熱あったんだって? こっちこそごめんな。でも本当に助かった。おかげで、ほら、この通り」