俺様黒王子とニセ恋!?契約
つい頬の筋肉が緩んで、ふわっと微笑んでしまうのを思いっきり金子さんに見られた。
ハッと表情を引き締めた時には、更に意地悪な視線で、ふ~~~ん?と覗き込まれる。
「な、なんですか」
慌てて目を逸らしながら、ぶっきら棒な聞き方をすると、金子さんは腕組みをしてニヤニヤと笑った。
「なんだろう?」
「~~っ! 金子さんっ!!」
あまりの居心地悪さに頬を膨らませて、顔ごと背ける。
金子さんは『悪い悪い』と、全然悪いと思っていなそうな弾む口調で呟いた。
「初めさ。このプロジェクトのアシスタントに片桐が君を指名したのも、全然意味わからなかったんだけど……。そういうことか、って合点した」
「そ、そういうことって……」
何やら酷い誤解をされている。
これじゃあ、篤樹を困らせるだけなのに。
「何を勘繰ってるのか知りませんけど、そういうことも何もないですからっ」
負けずに腕組みをして、必死にそう弁解をする。
そんな私に、金子さんは小さく肩を竦めた。
「はいはい。まあ、それじゃあそういうことで」
「……金子さん」
「ほら。……最後、もうひと踏ん張りだ。頑張ろう」
軽く交わされた気がするけれど……。
そう、金子さんの言う通り、後ひと踏ん張りだ。
はい!と返事をして、もう一度ペコッと頭を下げる。
そうして私も自分の持ち場に向かうのだった。
ハッと表情を引き締めた時には、更に意地悪な視線で、ふ~~~ん?と覗き込まれる。
「な、なんですか」
慌てて目を逸らしながら、ぶっきら棒な聞き方をすると、金子さんは腕組みをしてニヤニヤと笑った。
「なんだろう?」
「~~っ! 金子さんっ!!」
あまりの居心地悪さに頬を膨らませて、顔ごと背ける。
金子さんは『悪い悪い』と、全然悪いと思っていなそうな弾む口調で呟いた。
「初めさ。このプロジェクトのアシスタントに片桐が君を指名したのも、全然意味わからなかったんだけど……。そういうことか、って合点した」
「そ、そういうことって……」
何やら酷い誤解をされている。
これじゃあ、篤樹を困らせるだけなのに。
「何を勘繰ってるのか知りませんけど、そういうことも何もないですからっ」
負けずに腕組みをして、必死にそう弁解をする。
そんな私に、金子さんは小さく肩を竦めた。
「はいはい。まあ、それじゃあそういうことで」
「……金子さん」
「ほら。……最後、もうひと踏ん張りだ。頑張ろう」
軽く交わされた気がするけれど……。
そう、金子さんの言う通り、後ひと踏ん張りだ。
はい!と返事をして、もう一度ペコッと頭を下げる。
そうして私も自分の持ち場に向かうのだった。