俺様黒王子とニセ恋!?契約
親密部署とは言え、あくまでも別の部署だ。
特に連絡を取り合う案件もなければ、数日くらい顔を見ずに過ごすことも可能。
結局私は、週明けから四日間をとても平穏に、篤樹の顔を見ることなく過ごした。
ところが、週末の金曜日になって、とうとう顔を合わせる機会が来てしまった。
「では、来春発売予定の女性向けカクテルのプロモーションの件ですが……」
逃れられない合同会議。
入社してたった一週間なのに、篤樹は堂々と声を張って、手元のレジュメを開いた。
営業部のアシスタントの女の子に、目配せしている。
まっすぐ篤樹に目を向けている彼女が、パワーポイントの操作を任されているはずなのに、プロジェクターには何も映し出されない。
篤樹がコホンと小さな咳払いをして、彼女を名指しして注意を引き付けた。
それに慌てたように、彼女がようやくマウスを動かしてプロジェクターに画像が映し出される。
「まず都心の大型スーパーで一月に先行発売します。また、この商品は『一人飲み』を満喫したい三十代・四十代の独身OLをターゲットに、高級感・開放感をイメージして開発されていますから、都心のオフィスビルで大々的なイベントを仕掛けようと思います」
特に連絡を取り合う案件もなければ、数日くらい顔を見ずに過ごすことも可能。
結局私は、週明けから四日間をとても平穏に、篤樹の顔を見ることなく過ごした。
ところが、週末の金曜日になって、とうとう顔を合わせる機会が来てしまった。
「では、来春発売予定の女性向けカクテルのプロモーションの件ですが……」
逃れられない合同会議。
入社してたった一週間なのに、篤樹は堂々と声を張って、手元のレジュメを開いた。
営業部のアシスタントの女の子に、目配せしている。
まっすぐ篤樹に目を向けている彼女が、パワーポイントの操作を任されているはずなのに、プロジェクターには何も映し出されない。
篤樹がコホンと小さな咳払いをして、彼女を名指しして注意を引き付けた。
それに慌てたように、彼女がようやくマウスを動かしてプロジェクターに画像が映し出される。
「まず都心の大型スーパーで一月に先行発売します。また、この商品は『一人飲み』を満喫したい三十代・四十代の独身OLをターゲットに、高級感・開放感をイメージして開発されていますから、都心のオフィスビルで大々的なイベントを仕掛けようと思います」