俺様黒王子とニセ恋!?契約
「それは、お前が決めることじゃない」
いけしゃあしゃあとそう言って、篤樹が私の顔を覗き込んだ。
綺麗な茶色い瞳に射抜かれて、ドクンと胸が高鳴ってしまう。
「な、何言って……」
声を上げた瞬間、篤樹がドンと壁に両手を突いて、私をその腕の中に囲い込んだ。
免疫のない私は、それだけで鼓動のリズムを狂わせてしまうのに。
「こうなったら、お前にはとことん付き合ってもらう」
「……は?」
強気で不遜な言葉に目を丸くした私に、篤樹はニッと腹黒い笑みを浮かべた。
「東京狭し、とは言え。転職先の会社で再会した高校の後輩と、綱渡りのラブゲームっていうのも、なかなかレアな体験だろ。ちょっと面白いかなって」
「え?」
「この間も言ったろ。俺とお前、多分縁が深いんだ」
そう言って妖しく目を細めると、篤樹は軽く背を屈めて、私の耳元に顔を寄せた。
そして、
「今夜、行くから、待ってろ」
低い声で囁いて、私の耳をフッと吐息でくすぐる。
思わずビクンと身体を震わせる私の反応を確認して、篤樹は腕をどけた。
そして私を置き去りにして、重いドアを開けて廊下に踏み出して行ってしまう。
「……~~っ!!」
いろんなところでプスプスとショートして、思考がまともに働いてくれない。
私は息を吹きかけられた耳を押さえて、その場にうずくまった。
どうしよう。
これじゃ落ち着いて家に帰れない。
始めたくない恋なのに……強引にスタートラインに立たされたら、どうすればいいの。
いけしゃあしゃあとそう言って、篤樹が私の顔を覗き込んだ。
綺麗な茶色い瞳に射抜かれて、ドクンと胸が高鳴ってしまう。
「な、何言って……」
声を上げた瞬間、篤樹がドンと壁に両手を突いて、私をその腕の中に囲い込んだ。
免疫のない私は、それだけで鼓動のリズムを狂わせてしまうのに。
「こうなったら、お前にはとことん付き合ってもらう」
「……は?」
強気で不遜な言葉に目を丸くした私に、篤樹はニッと腹黒い笑みを浮かべた。
「東京狭し、とは言え。転職先の会社で再会した高校の後輩と、綱渡りのラブゲームっていうのも、なかなかレアな体験だろ。ちょっと面白いかなって」
「え?」
「この間も言ったろ。俺とお前、多分縁が深いんだ」
そう言って妖しく目を細めると、篤樹は軽く背を屈めて、私の耳元に顔を寄せた。
そして、
「今夜、行くから、待ってろ」
低い声で囁いて、私の耳をフッと吐息でくすぐる。
思わずビクンと身体を震わせる私の反応を確認して、篤樹は腕をどけた。
そして私を置き去りにして、重いドアを開けて廊下に踏み出して行ってしまう。
「……~~っ!!」
いろんなところでプスプスとショートして、思考がまともに働いてくれない。
私は息を吹きかけられた耳を押さえて、その場にうずくまった。
どうしよう。
これじゃ落ち着いて家に帰れない。
始めたくない恋なのに……強引にスタートラインに立たされたら、どうすればいいの。