俺様黒王子とニセ恋!?契約
一時間ほど残業した後、マンション近くのスーパーに駆け込んで食材を買い込んだ。
普段の一人ご飯なら絶対こんな量にならない。
私は白いビニール袋を両手に下げて、ヨレヨレしながら帰路に着いた。
部屋に辿り着くと、狭いキッチンで早速料理に取り掛かる。
篤樹の好きな食べ物なんか知らないから、絶対外さないであろう万人受けするメニューに決めた。
軽く下ごしらえを終えると、鍋を火にかけながら、床に置きっぱなしの雑誌やら服やらをクローゼットに放り込む。
少しだけ広くなった床に掃除機をかけてから、炬燵テーブルの上を拭き掃除する。
コンセントを抜いてコードを片して、ふうっと息をついて部屋を見渡す。
よし、と小さく呟いた後、私はハッと我に返った。
何をしてるんだ、私は。
部屋を掃除してご飯も作って篤樹を待つなんて、迎える準備万端みたいじゃないか。
そうじゃない。
『行くから』と言われたとは言え、ほんとに来たら追い返さなければ。
そうすべきなのは、私だってちゃんとわかっている。
けど……。
きっと、夕食を済ませずに来るんだろうな、と考えたら、そのまま追い返すのも冷たすぎる。
それならせめてご飯くらい、と思ったし、部屋に上げるのなら掃除もしておこうと言うのはごく普通の思考の流れだ。
それに、せっかくだから、ちゃんと冷静に話し合おう。
同じオフィスで働いてるとは言え、人に聞かれて困る話をする時間も場所もないのだから。
必死に言い訳する自分にもツッコミ入れたくなるけど、そこはとりあえずスルーしておく。
普段の一人ご飯なら絶対こんな量にならない。
私は白いビニール袋を両手に下げて、ヨレヨレしながら帰路に着いた。
部屋に辿り着くと、狭いキッチンで早速料理に取り掛かる。
篤樹の好きな食べ物なんか知らないから、絶対外さないであろう万人受けするメニューに決めた。
軽く下ごしらえを終えると、鍋を火にかけながら、床に置きっぱなしの雑誌やら服やらをクローゼットに放り込む。
少しだけ広くなった床に掃除機をかけてから、炬燵テーブルの上を拭き掃除する。
コンセントを抜いてコードを片して、ふうっと息をついて部屋を見渡す。
よし、と小さく呟いた後、私はハッと我に返った。
何をしてるんだ、私は。
部屋を掃除してご飯も作って篤樹を待つなんて、迎える準備万端みたいじゃないか。
そうじゃない。
『行くから』と言われたとは言え、ほんとに来たら追い返さなければ。
そうすべきなのは、私だってちゃんとわかっている。
けど……。
きっと、夕食を済ませずに来るんだろうな、と考えたら、そのまま追い返すのも冷たすぎる。
それならせめてご飯くらい、と思ったし、部屋に上げるのなら掃除もしておこうと言うのはごく普通の思考の流れだ。
それに、せっかくだから、ちゃんと冷静に話し合おう。
同じオフィスで働いてるとは言え、人に聞かれて困る話をする時間も場所もないのだから。
必死に言い訳する自分にもツッコミ入れたくなるけど、そこはとりあえずスルーしておく。