俺様黒王子とニセ恋!?契約
狭い部屋にいい匂いが漂い始めた時、エントランスのインターホンが鳴った。
なんてグッドタイミング。
『俺』
短く名乗る篤樹の声に、『恋人っぽい』と不覚にもキュンとしながら、オートロックを解除した。
そしてそれからほんの数分。
今度は部屋の外の廊下からインターホンが鳴らされる。
「はい」
直接ドアを開けて返事をした。
ドアの外には、昼間と同じ黒いスーツ姿の篤樹が立っている。
思った通り、仕事を終えてすぐ来た感じだ。
「お、お疲れ様」
私の短い言葉に、篤樹は何度か瞬きした後、フッと柔らかい笑みを浮かべた。
一般的レベルでの王子様スマイルに、大きく胸が弾んでしまう。
その上。
「ただいま」
背を屈めて耳元で囁かれて、更に心臓がバクバクと騒ぎ出す。
ボッと顔が熱くなるのを感じた。
絶対からかわれてるのはわかるのに、本当に恋人っぽい挨拶にお約束の反応を見せてしまった。
案の定、篤樹は笑いをかみ殺しながら部屋に上がり込む。
「お、いい匂い」
スーツの上着を脱ぎながら、篤樹がクンクンと鼻を利かせた。
そして、コンロにかけたお鍋の蓋をヒョイッと持ち上げる。
「肉じゃが。お前、割とやることベタだな」
そんなことを言いながら、今度は隠しもせずにブッと吹き出して笑った。
なんてグッドタイミング。
『俺』
短く名乗る篤樹の声に、『恋人っぽい』と不覚にもキュンとしながら、オートロックを解除した。
そしてそれからほんの数分。
今度は部屋の外の廊下からインターホンが鳴らされる。
「はい」
直接ドアを開けて返事をした。
ドアの外には、昼間と同じ黒いスーツ姿の篤樹が立っている。
思った通り、仕事を終えてすぐ来た感じだ。
「お、お疲れ様」
私の短い言葉に、篤樹は何度か瞬きした後、フッと柔らかい笑みを浮かべた。
一般的レベルでの王子様スマイルに、大きく胸が弾んでしまう。
その上。
「ただいま」
背を屈めて耳元で囁かれて、更に心臓がバクバクと騒ぎ出す。
ボッと顔が熱くなるのを感じた。
絶対からかわれてるのはわかるのに、本当に恋人っぽい挨拶にお約束の反応を見せてしまった。
案の定、篤樹は笑いをかみ殺しながら部屋に上がり込む。
「お、いい匂い」
スーツの上着を脱ぎながら、篤樹がクンクンと鼻を利かせた。
そして、コンロにかけたお鍋の蓋をヒョイッと持ち上げる。
「肉じゃが。お前、割とやることベタだな」
そんなことを言いながら、今度は隠しもせずにブッと吹き出して笑った。