俺様黒王子とニセ恋!?契約
肩から抜くようにして、なんとか脱がせる。
ホッとしながらハンガーにかけてカーテンレールに引っ掛けると、呼吸で小さく上下する彼の胸元に目が行った。
飲み会の時から少しネクタイは緩めていたけど、眠るとなるとまだ苦しそうだ。
そう思って、光沢のある水色のネクタイの結び目を解いた。
ついでだから、白いワイシャツの第二ボタンまで外してみる。
これで完璧!と思いながら目線を下ろして行くと、ベルトのバックルが目に入ってしまう。
いやいや、それはちょっと……とさすがに躊躇したけど、眠っている時にお腹が締められてるとやっぱり不快だ。
きっと篤樹先輩も、無意識に自分で緩めたと思ってくれるだろう。
えーい! こうなったら、もうヤケだ。
勢いづいてる今のうちに……!
とは言え……。
男の人のネクタイを寛がせるのも、もちろんベルトを外すなんてことも、今まで滅多にしたことがない。
しかも、相手は無防備に眠っている、思い出の中の憧れの彼だ。
妙な罪悪感と背徳感で、とても顔を見ていられない。
顔を背けて見ないようにしながら、私は彼のベルトに手を伸ばした。
カチャカチャと硬質な音がする。
なんだか割と複雑で、どうやったら外れるのかわからない。
だから、つい大きく手を動かしてしまった時。
「……人の股間でモゾモゾと……痴女か」
「……っ!?」
その両手をいきなりギュッと掴まれて、私の行動はピタッと止まった。
ホッとしながらハンガーにかけてカーテンレールに引っ掛けると、呼吸で小さく上下する彼の胸元に目が行った。
飲み会の時から少しネクタイは緩めていたけど、眠るとなるとまだ苦しそうだ。
そう思って、光沢のある水色のネクタイの結び目を解いた。
ついでだから、白いワイシャツの第二ボタンまで外してみる。
これで完璧!と思いながら目線を下ろして行くと、ベルトのバックルが目に入ってしまう。
いやいや、それはちょっと……とさすがに躊躇したけど、眠っている時にお腹が締められてるとやっぱり不快だ。
きっと篤樹先輩も、無意識に自分で緩めたと思ってくれるだろう。
えーい! こうなったら、もうヤケだ。
勢いづいてる今のうちに……!
とは言え……。
男の人のネクタイを寛がせるのも、もちろんベルトを外すなんてことも、今まで滅多にしたことがない。
しかも、相手は無防備に眠っている、思い出の中の憧れの彼だ。
妙な罪悪感と背徳感で、とても顔を見ていられない。
顔を背けて見ないようにしながら、私は彼のベルトに手を伸ばした。
カチャカチャと硬質な音がする。
なんだか割と複雑で、どうやったら外れるのかわからない。
だから、つい大きく手を動かしてしまった時。
「……人の股間でモゾモゾと……痴女か」
「……っ!?」
その両手をいきなりギュッと掴まれて、私の行動はピタッと止まった。