俺様黒王子とニセ恋!?契約
「今度は鳴かせてみたくなった」
――え?
予想外の言葉がかけられて、私は一瞬本気でポカンと口を開けた。
一度振り解いた篤樹の腕が、再び私に伸びてくる。
「今日さ」
不意打ちで捕獲されて、今度は正面から抱き寄せられる。
弾む鼓動を意識しながら身体を強張らせる私に、篤樹が楽しそうな声で呟いた。
「会議中、涼しいくらい無表情で淡々と仕事してる澪を見てて思ったんだけど」
「え?」
「コイツのエロ顔なんか、誰も想像出来ないだろうな~って」
「なっ……!!」
あの凛としたプレゼンの真っ最中に、この人はなんてことをっ!!
あまりの衝撃に、声も出ない。
それでも必死の抗議のつもりで、真っ赤になった顔を上げると篤樹を睨みつけた。
けれど、篤樹は私より何枚も上手だ。
「っつーか。俺も残念ながら覚えてないんだよなって思ったら、ものすごいもったいないことしたような気がしてね」
胡散臭いくらい綺麗な微笑みを私に向けて、小首を傾げた。
そして……。
「今度は絶対目に焼き付けてやる、って、欲情した」
一層低めた囁き声が、私の耳に妖しく響く。
「っ……!」
鼓動が大きくリズムを狂わせたのは、この距離じゃきっと見透かされている。
「か、帰って」
どうしようもなく追い詰められるのを感じて焦りながら、私は必死にその一言を口にした。
――え?
予想外の言葉がかけられて、私は一瞬本気でポカンと口を開けた。
一度振り解いた篤樹の腕が、再び私に伸びてくる。
「今日さ」
不意打ちで捕獲されて、今度は正面から抱き寄せられる。
弾む鼓動を意識しながら身体を強張らせる私に、篤樹が楽しそうな声で呟いた。
「会議中、涼しいくらい無表情で淡々と仕事してる澪を見てて思ったんだけど」
「え?」
「コイツのエロ顔なんか、誰も想像出来ないだろうな~って」
「なっ……!!」
あの凛としたプレゼンの真っ最中に、この人はなんてことをっ!!
あまりの衝撃に、声も出ない。
それでも必死の抗議のつもりで、真っ赤になった顔を上げると篤樹を睨みつけた。
けれど、篤樹は私より何枚も上手だ。
「っつーか。俺も残念ながら覚えてないんだよなって思ったら、ものすごいもったいないことしたような気がしてね」
胡散臭いくらい綺麗な微笑みを私に向けて、小首を傾げた。
そして……。
「今度は絶対目に焼き付けてやる、って、欲情した」
一層低めた囁き声が、私の耳に妖しく響く。
「っ……!」
鼓動が大きくリズムを狂わせたのは、この距離じゃきっと見透かされている。
「か、帰って」
どうしようもなく追い詰められるのを感じて焦りながら、私は必死にその一言を口にした。