俺様黒王子とニセ恋!?契約
反射的に、ギクッとした。
思わず振り返ると、橋本さんは真っ赤な顔をして俯いている。
「あのプロジェクト、私もアシスタントに志願したんです。でも、営業企画部の方から四宮さんを、って指名したのは片桐さんだと聞いて……」
「あ、えっと……」
それは私も同じように聞いているけど、篤樹がどういうつもりかは、私にだってよくわからない。
「営業部でも、片桐さん、よく四宮さんのこと褒めてるから。なんか親しそうだなって思って……」
橋本さんが何を勘繰って言葉尻をすぼめたのか。
私の心には、ジワジワと焦りが広がっていた。
「もしかして……片桐さんと付き合ってる、とかじゃないですよね?」
探るように上目遣いに見られて、ドクンと心臓が騒いだ。
嫌な予感はもちろんしていたけれど……。
橋本さんが、私と篤樹の仲を疑っている。
これって、間違いなく『バレそうな状況』じゃないのか。
それに続く、胸に刺さったままの篤樹の言葉が、私の頭の中でグルグル回る。
「そんなこと、あるわけないじゃないですか」
心臓をバクバクさせながら、私は橋本さんの言葉を否定した。
声がひっくり返らないように、細心の注意を払う。
「私と片桐さんとか……絶対あり得ないです」
繰り返しそう言うと、橋本さんがホッとしたように笑顔を浮かべた。
思わず振り返ると、橋本さんは真っ赤な顔をして俯いている。
「あのプロジェクト、私もアシスタントに志願したんです。でも、営業企画部の方から四宮さんを、って指名したのは片桐さんだと聞いて……」
「あ、えっと……」
それは私も同じように聞いているけど、篤樹がどういうつもりかは、私にだってよくわからない。
「営業部でも、片桐さん、よく四宮さんのこと褒めてるから。なんか親しそうだなって思って……」
橋本さんが何を勘繰って言葉尻をすぼめたのか。
私の心には、ジワジワと焦りが広がっていた。
「もしかして……片桐さんと付き合ってる、とかじゃないですよね?」
探るように上目遣いに見られて、ドクンと心臓が騒いだ。
嫌な予感はもちろんしていたけれど……。
橋本さんが、私と篤樹の仲を疑っている。
これって、間違いなく『バレそうな状況』じゃないのか。
それに続く、胸に刺さったままの篤樹の言葉が、私の頭の中でグルグル回る。
「そんなこと、あるわけないじゃないですか」
心臓をバクバクさせながら、私は橋本さんの言葉を否定した。
声がひっくり返らないように、細心の注意を払う。
「私と片桐さんとか……絶対あり得ないです」
繰り返しそう言うと、橋本さんがホッとしたように笑顔を浮かべた。