俺様黒王子とニセ恋!?契約
熱くもないのに、変な汗が背中を伝う。
堂々と真昼間のカフェでこんな話題をされても。
嫌でも聞こえてしまうのに、どうしたらいいんだ。
えげつない、と言いながらも、金子さんが隣の会話に耳をダンボにしているのは見てればわかる。
金子さん、と声をひそめて窘めると、金子さんは肩を竦めて私を見遣った。
「もしかして、四宮さんも女同士だとそういう話盛り上がるの?」
「……はっ!?」
予想外の質問に、ギョッとして目を見開いてしまう。
私の反応で十分だったのか。
「……まあ、ないだろうな」
金子さんはあっさりと質問を自己完結して、大きく何度か頷いた。
「あ、当たり前じゃないですか、なんてこと聞くんですかっ」
微妙に赤い顔で金子さんを咎めた時、彼のスーツのポケットから、携帯が振動する音が聞こえて来た。
ん?と反応して携帯を取り出すと、金子さんは一瞬眉間に皺を刻んだ。
そして、私に一言告げる。
「悪い。社からだ。片桐が戻って来たら、適当にオーダーしておいて」
「はい」
私の返事が届いたかどうか。
金子さんは既に背を向けていて、大股でお店から出て行く。
なんとなくホッとしながら肘をついて両手で顎を支えると、隣のOLの話題は更にヒートアップしていた。
堂々と真昼間のカフェでこんな話題をされても。
嫌でも聞こえてしまうのに、どうしたらいいんだ。
えげつない、と言いながらも、金子さんが隣の会話に耳をダンボにしているのは見てればわかる。
金子さん、と声をひそめて窘めると、金子さんは肩を竦めて私を見遣った。
「もしかして、四宮さんも女同士だとそういう話盛り上がるの?」
「……はっ!?」
予想外の質問に、ギョッとして目を見開いてしまう。
私の反応で十分だったのか。
「……まあ、ないだろうな」
金子さんはあっさりと質問を自己完結して、大きく何度か頷いた。
「あ、当たり前じゃないですか、なんてこと聞くんですかっ」
微妙に赤い顔で金子さんを咎めた時、彼のスーツのポケットから、携帯が振動する音が聞こえて来た。
ん?と反応して携帯を取り出すと、金子さんは一瞬眉間に皺を刻んだ。
そして、私に一言告げる。
「悪い。社からだ。片桐が戻って来たら、適当にオーダーしておいて」
「はい」
私の返事が届いたかどうか。
金子さんは既に背を向けていて、大股でお店から出て行く。
なんとなくホッとしながら肘をついて両手で顎を支えると、隣のOLの話題は更にヒートアップしていた。