オレンジライト〜明るい日々へ〜



だけど、手がかりになるような映像は無かった。


しばらくして、私は病室に戻ろうとし、病室の扉に手をかけ開くと、そこにはお兄ちゃんと涼也が微笑んでいた。




最初は驚いたけど、すぐに意味は分かった。






"辛いときほど仲間と一緒にいる方がいい"







お兄ちゃんが、小さい時から私に言い聞かせてきた言葉だ。



私も微笑んで、病室に入った。



翌日。



私は琴音さんの病室へ行って、楽しく話をしていた。



琴音さんの顔色は良く、ここ何日か中庭へ散歩しているらしい。




「そしたら、商店街のおばあちゃん、ちょこちょこ走って逃げてっちゃって~。」




琴音さんが笑い話をしてくれた。



その時間、事件のことも忘れることができていた。



その頃。



特捜班は真壁たちに共犯者がいないか取り調べをしていたが、真壁は終始口を閉ざしている。




< 100 / 214 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop