オレンジライト〜明るい日々へ〜
「橋本先生が犯人だなんて、ほんと驚いちゃった。あんなに優しかったのに。」
「舞梨奈ちゃん、本当にすまない。もっと早く犯人にたどり着けていたら、舞梨奈ちゃん、怪我せずに済んだかもしれないのに。」
瀬崎さんは切ない瞳でそう言った。
「ううん。あの時、絶対に特捜班が助けに来てくれるって信じてたから。」
私が言うと、瀬崎さんは少し微笑んだ。
しばらくして、瀬崎さんと麻衣さんは廊下を歩きながら、話していた。
「なぁ高木。もしも、また舞梨奈ちゃんに何かあったら。その時は、舞梨奈ちゃんを絶対に助けてやってくれ。」
瀬崎さんが言った。
「うん!もちろん。」
麻衣さんが力強く答え、うなずいた。
そして、事件のことは涼也とお兄ちゃんに伝えられた。
これで、殺人計画に関わった人物は全て逮捕された。
まさか、黒幕の正体が橋本先生だったとは…。
それに、もうあの優しかった橋本先生は帰ってこないんだ…。