オレンジライト〜明るい日々へ〜
「絶対に無理すんなよ。」
「うん。ありがとう。」
「おう。じゃあまたな。」
「うん、おやすみ。」
「おやすみ。」
涼也が言うと、電話を切った。
その瞬間、うるうるしていた私の瞳から涙がこぼれ落ちた。
それに加え、胸が締め付けられるような切ない気持ち。
涼也は私との電話が終わり、部屋に戻った涼也は扉をゆっくり閉めると、扉を背に寄りかかり、そのまま座り込んだ。
そして涼也の瞳からも涙がこぼれ落ちた。
寂しさと面会謝絶という現実との葛藤に加え、私に対して何もしてあげられない悔しさが涼也を苦しめていた。
私たちの心は、まるで誰かにズタズタにされたようだった。
次の日。
「舞梨奈ちゃん大丈夫?」
水野先生にそう言われた。
私はまた体がおかしかった。
「舞梨奈ちゃん、指見てね。」
水野先生はそう言って、私の顔の前に人差し指を左右に動かす。