オレンジライト〜明るい日々へ〜

「刺された時、どこで何をしてた?」


有村さんはひとつ目の質問をする。


「いつものように近所の花屋さんでのバイトが終わって、帰ろうとしたら利香子さんと偶然会って、話をしながら歩いてました。」


「じゃあ、あそこは通り慣れている所だったんだね?」


「はい。そうです。」


「犯人の顔や姿、心当たりは?」


「顔や姿は、突然のことだったから覚えてなくて。心当たりも何もありません。」


犯人の姿は私が覚えてない代わりに、利香子さんが見ていた。


キャップに短髪、首の右後ろにほくろがある。


身長は170センチくらい。


利香子さんは、こと細かく覚えていた。


それから、いくつか事情聴取された。


「わかった。教えてくれてありがとう。」


有村さんが言う。



「舞梨奈ちゃん、犯人絶対に捕まえるから。もう舞梨奈ちゃんにこわい思いさせないから。」


利香子さんが真剣な顔で言った。


その言葉に私はうなずく。


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