オレンジライト〜明るい日々へ〜
その後、2人は家まで見送ってくれた。
私は玄関を過ぎると、リビングへ向かった。
靴もないし、電気も付いていない。
お兄ちゃんはまだ帰ってきていなかった。
部屋で別の普段着に着替えソファーに座る。
その頃。
有村さんと利香子さんは歩きながら話していた。
「複数の目撃者がいるんだったよな。明日、聞き込みと犯人の姿を調べよう。」
有村さんが言う。
「分かりました。…班長。」
「ん?」
「舞梨奈ちゃんのことなんですが、私に謝ってきたんです。」
利香子さんは今日あったことを話した。
「謝った?」
「はい。1つの事件がやっと今日、解決したばかりだった上に、心配かけたからって。舞梨奈ちゃんの方がずっと、こわい思いしてるのに。私がもっとちゃんと気をつけていれば、舞梨奈ちゃん刺されなかったかもしれないのに。」
利香子さんは私が刺されたことをとても悔やんでいた。
そんな利香子さんに有村さんは、かける言葉が見つからず、肩を優しくたたいた。
その頃。
ソファーに座った私は事件のことが頭をよぎる。