オレンジライト〜明るい日々へ〜
病室まであと少しの距離で、病室の前にお兄ちゃんが立っているのが見えた。
「お兄ちゃん…。」
少し気まずい雰囲気だった。
「舞梨奈。ごめん。俺、自分の気持ちに正直になれずに、"関係ない、忘れろ"なんてひどいこと言ってしまった。そう簡単に忘れられるわけないのに。ううん、忘れちゃいけないことだよな。ほんとにごめん。」
「お兄ちゃん。私も少し言い過ぎた。ごめんね。」
「ううん。辞表はもう出さない。このまま仕事続けて頑張ってみるよ。」
「ほんと!?」
「あぁ。」
「良かった。」
私たちは笑顔になり、仲直りした。
"自分の気持ちに正直になれ"
この言葉がどんなに大切か…
分かり合えた喧嘩だった。
「そういえば、検査結果良かったから予定通り2週間後に退院できるって。」
私が嬉しそうに言った。
「ほんとか!?良かったな。おめでとう。」
「うん。ありがとう。」
お兄ちゃんもかなり嬉しそうだった。