オレンジライト〜明るい日々へ〜
第7章〜元気〜
涙
退院をあと3日後に控えた日。
今日も涼也がお見舞いに来てくれていた。
夕方、屋上。
少し冷たい風が吹き、オレンジに光る西日が屋上を照らしている。
この西日が遠くの海をオレンジのライトのように照らしている風景が本当に癒されるんだ。
屋上の柵に寄りかかる私は、飲み物を買いにいってくれている涼也を待っている。
「はいよ。」
涼也はそう言うと同時に缶を私に渡した。
「ありがとう。」
私はそれを両手で受け取る。
「舞梨奈、ごめんな。今までいろいろ辛い思いさせて。」
涼也は真剣な声で話し始めた。
「どうして…?」
「舞梨奈、いつも強がって無理をしてたんだろ?」
涼也がそう言った瞬間、私は驚いた。
「え…。」
「分かってたんだよ。俺やみんなに心配かけたくなかったんだろ…?それなのに俺は、体も心も傷ついてる舞梨奈に対してなんにもしてあげられなかった。今までずっと悔やんでた。」