オレンジライト〜明るい日々へ〜
弱り果てた私を包むように抱きしめてくれた涼也も私の前で流したことのない、大粒の涙を流した。
この約2ヶ月間、いろんなことがあった。
辛いことをいっぱい乗り越えて、今の私があるのも涼也が支えてくれたからだ。
涼也、支えてくれてありがとう…。
ほんとにほんとにありがとう…。
その夜。
真っ暗な夜空に、綺麗な星々と暗くなった街を照らす満月が光っている。
まるでプラネタリウムにいるかのようだ。
そんな夜空が見える病室で涼也は、面会時間が終わるまで私の傍にずっといてくれた。
私は泣き疲れて寝ている。
包み込むように大きくて、指が細くて綺麗な涼也の手は、私の頭をそっと撫でる。
「ほんと昔からよく泣いてるよな。舞梨奈、大好きだ。心から大好きだよ。」
涼也はそう言って微笑み、私の唇にキスをした。
そして、涼也は静かに扉を開け、病室を後にした。
こうして涙の1日は幕を閉じた。