オレンジライト〜明るい日々へ〜


「目撃者が複数いる中で、周辺の防犯カメラも分析してもらっているのに、手がかりがほんの少ししか見つからないなんてどうかしてますよー。」


防犯カメラの分析結果を見て、瀬崎さんが言った。


「夜で暗かったし、帽子も深く被ってて、顔が見えなかったって証言している人がほとんど。手がかりが少ないのも無理ないだろう。」


三浦さんは瀬崎さんが見ている防犯カメラの分析結果を見ながら言った。


「それでも何か絶対に手がかりが見つかるはずだ。もう一度、現場周辺の防犯カメラを見せてもらって、聞き込みをするんだ。」


「「「分かりました。」」」


班長以外の3人が言う。


「班長。鑑識で前科者リストを見せてもらいます。」


利香子さんが言う。


「分かった。終わったら合流してくれ。」

有村さんが言った。


「はい。」


利香子さんがうなずく。



その頃。



私は大学の図書館にいた。


1人で出歩かないでと言われていたけど、大学やバイトはそうはいかない。


本を手に取り、ページをめくる。


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