オレンジライト〜明るい日々へ〜
「いいのよ。
ある時、家の近くでタオルと服に包まれた赤ちゃんが捨てられていたの。まだ生まれて一ヶ月も経っていなかった。その子の服に"誰か引き取ってください。お願いします。"ってその子の誕生日も書かれてた。私は見てられなくて、すぐその赤ちゃんを引き取ったの。それで2人で相談して、赤ちゃんの親になろうって決めて。それ以来、涼也の本当の親のように私たちは育ててきた。でも、いつまでも本当の子供じゃないこと隠し続けられるわけでもない。もう涼也も成人したことだし、ちゃんと本当のこと話そうって思い始めたの。」
「そうなんですか…。」
私もショックだった。
すると。
「…どういうことだよ…?」
聞き覚えのある声。
入口の方を見てみると涼也がいた。
「涼也…。」
私が呟いた。
「俺が母さんと父さんの子じゃないってほんとかよ…?」
「ああ、本当だ…。今まで黙ってて本当に悪かった。」
涼也のお父さん 大輝(だいき)さんが言った。