オレンジライト〜明るい日々へ〜



「舞梨奈?」


心配そうにこっちへ来るお兄ちゃん。


「涼也。何かあったのか?」

お兄ちゃんの問いかけに涼也は話した。



リビング。



「俺さ………」


なかなか言い出せない涼也。


「……母さんと父さんの本当の子じゃないんだ。」


「え…!?」


お兄ちゃんが驚く。


「赤ちゃんの時捨てられて、今の父さんと母さんに引き取られたって。信じられないよな。今までずっと本当の親だと思ってたのに。」


「ショックだな…。俺も言葉出てこないよ。…佳苗さんたちは何て言ってたの?」


「"ずっと本当の子のように育ててきた。今まで黙ってて悪かった。"って。でも俺、捨て台詞吐いて出て行ったんだ。こんなことするつもりじゃなかったのに、ショックを抑えられなくてつい。」


「俺も同じことしてたと思う。突然、今まで本当の親だと思ってた人が実は違ったって分かったら、誰だってショック抑えられなくて、どこかへ行きたくなるよ。そんな涼也の気持ち、佳苗さんたちは分かってるはずだよ。」

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