オレンジライト〜明るい日々へ〜
そして、事件のことを言うときが来た。
「お兄ちゃん、涼也。ちょっと話があるの。」
そう言って、2人に事件のことを話した。
「そんな…。」
涼也が驚いた。
「昨日の夜、元気がなさそうに見えたのは、そのことがあったからだったんだな。」
お兄ちゃんが言うと私はうなずいた。
「図書館の時も俺が犯人だと思って驚いたんだろ?ごめん。」
涼也が言う。
「ううん。涼也のせいじゃないから…。」
「傷は大丈夫なの?」
お兄ちゃんが聞いた。
「傷は少し深いけど、出血は思ったより少ないからあまり心配ないだろうって。」
「そうか。」
お兄ちゃんがホッとする。
「犯人早く捕まるといいけど。」
お兄ちゃんが真剣な顔で言う。
「舞梨奈。こわかっただろ…頑張ったな。」
涼也が優しく言った。
「涼也…。」
涼也の言葉に泣きそうになる私。
それからもう少し、話をした。
2人に話してからほんの少し気が楽になった。