オレンジライト〜明るい日々へ〜


怖くなって利香子さんに電話した。



「もしもし、舞梨奈ちゃん。」


「利香子さん。誰かにつけられてるの。助けて。」

「え!?今どこにいるの?」


「緑ヶ丘2丁目の大きなマンションを通り過ぎた所。」


「分かった。すぐ行くから。電話切らずにいて。」

「うん。」


それから数分走った後、角を曲がると利香子さんがいた。


「舞梨奈ちゃん!」


利香子さんは私の体を両手で受け止めてくれた。

「利香子さん。」


「大丈夫…?」

背中をさすってくれる利香子さん。


「怖かったよ…。」


「怪我とかなかった?」

「うん。」


「もう大丈夫だからね。」

優しく言った。


利香子さんは家まで送ってくれた。


今日は涼也が実家に帰ってるから家にいるのはお兄ちゃんだけ。


「ただいま。」


「おかえり。」

お風呂上がりで、髪が少し濡れててタオルもかけてるお兄ちゃん。


「遅くまでお疲れ。」

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