オレンジライト〜明るい日々へ〜


「真壁!」

瀬崎さんの声。

振り向くと、真壁の方に銃を構えた特捜班がいた。

涼也を突き放し、驚く真壁。

そして瀬崎さん、三浦さんは真壁を取り押さえようとする。

その隙に私は涼也の所へ向かった。

「涼也!涼也!起きて!涼也!ねぇ目を開けてよ…。涼也!」

息はしてるけど、びくとも動かない涼也。

私は涼也の肩を少し揺すり続けた。


「舞梨奈ちゃん。舞梨奈ちゃん!落ち着いて。もう大丈夫だから。」


利香子さんは私の体をさすってくれた。


同じ時、真壁は間もなく確保され、有村さんは涼也に必死に呼びかけてすぐ救急車を呼んでくれた。


顔も体も殴られた傷がいっぱい。


そして、涼也は桜木総合病院へ運ばれた。



傷だらけの涼也。


点滴をつけられ、包帯や絆創膏が目立つ。


内蔵に問題は無かったものの、念のため、1日だけ入院が必要になった。




病室に行き、初めて見る涼也の姿に私は放心状態だった。


すると、お兄ちゃんが駆けつけた。


「舞梨奈。」


「お兄ちゃん…。」

< 190 / 214 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop