オレンジライト〜明るい日々へ〜
1歩ずつ
それから数ヶ月。
雪が降る真冬。
今日は涼也も私もお兄ちゃんも休みの日だった。
3人で一緒に買い出しに行ってそれから家でのんびりしていた。
私は夕食を作り、涼也も手伝ってくれていた。
お皿に盛り付けようとお皿を手に取る。
すると急に手に力が入らなくなり、お皿を落としてしまった。
「舞梨奈?」
涼也の声に別の部屋で作業していたお兄ちゃんも駆け寄った。
「どうかしたの?」
幸いキッチンマットの上に落ちてお皿は割れなかった。
「ごめん。手に力が入らなくなって。」
そう言って私の手を見ると、小刻みに震えていた。
「大丈夫。落ち着いて。」
涼也はそう言いながら私の手をギュッと握ってくれた。
「うん。」
「あとは俺が変わるから、舞梨奈はゆっくりしてて。」
お兄ちゃんが言った。
「ありがとう。」
夕食の時。
「「「いただきます。」」」