オレンジライト〜明るい日々へ〜
翌朝。
寝室で体温計を見てみると、昨日とあまり変わらず高熱だった。
温まってきたタオルをまた氷水で冷やして額に当てる。
話すこともままならないほどに意識も朦朧(もうろう)としていた。
出来ることなら私が変わってあげたい…。
苦しそうな涼也を見て思う。
1階へ戻ると、仕事が休みなお兄ちゃんがいた。
「涼也どう?」
「まだ熱がある。昨日とあんまり変わってないよ。」
「そっかー。じゃあ、氷まくら作るね。」
「うん。」
そう言ってお兄ちゃんが氷まくらを作りに行こうとした時。
「舞梨奈…。」
後ろから聞こえる声。
まさか…。
そう思いながらも振り返ると熱で意識が朦朧としていて、息が荒い涼也がいた。
「涼也!」
私と涼也の声にお兄ちゃんは驚いた。
「ごめん。俺が熱を…」
涼也はそう言いかけると咳き込んでしまった。
その姿に、お兄ちゃんも焦る。
「涼也!だめだよちゃんと寝てないと。」