オレンジライト〜明るい日々へ〜
第2章~進展~
光
次の日。
特捜班は、有村さんと利香子さん、三浦さんと瀬崎さんの二手に分かれて捜査していた。
三浦さんたちは、現場周辺で犯人を見た人がいないか、聞き込みをしていた。
一方、有村さんたちは署内で、鑑識が分析した事件当日とその前後の日の防犯カメラの映像を見ている。
三浦さんたちが捜査から帰ってきた。
「お疲れ様です。」
パソコンの画面を見ている利香子さんが言う。
「なにか分かったか?」
有村さんが聞く。
「事件時刻頃に、現場の少し行った所の橋付近で犯人らしき人を見たと住人が証言してくれました。時々、近所で見かけることもあるそうです。」
瀬崎さんが捜査手帳を見ながら言った。
「そうか。犯人はあの周辺にいる可能性が浮上してきたな。」
有村さんが言った。
「それから、証言してくれたその住人は近所で有名な画家らしく、犯人らしき人の似顔絵を描いてもらいました。」