オレンジライト〜明るい日々へ〜
意識が朦朧としてきたんだ。
「舞梨奈ちゃん!」
利香子さんが叫ぶ。
真壁は驚きみんなに刃物を向けながら佐野さんを先に裏の出入り口から逃げた。
私は逃げていく佐野さんを目で追いかけた。
「大島、三浦、後は頼んだぞ。」
有村さんは利香子さんの肩を2回軽くたたいた。
「「はい!」」
利香子さんと三浦さんはうなずく。
有村さんと瀬崎さんは2人を追いかけ走った。
利香子さんと三浦さんは私の所へ向かい、三浦さんは救急車を呼んだ。
傷口にハンカチを当ててくれた利香子さん。
「舞梨奈ちゃん!もう大丈夫だよ。もう少しだから、頑張って。」
私は利香子さんの言葉に軽くゆっくりうなずいた。
「…利香子さん…。…私、死にたくない…。」
力を振りしぼって言った。
利香子さんは今にも涙がこぼれそうなうるうるな瞳でうなずいた。
そこから、私の記憶はない。
多分意識を失ったんだろう…。