オレンジライト〜明るい日々へ〜
それから数十分が経ち、病室へ戻りベッドに横になった。
コンコン。
「はい。」
私は返事をする。
扉が開くとそこには谷岡さんがいた。
「谷岡さん!」
私は驚いたけれど、すぐ笑顔に変わった。
「舞梨奈ちゃん、お加減はいかが?」
「お陰さまで回復に向かってます。」
私は笑顔で答える。
「良かった。はい、これ。」
谷岡さんが持っていたのは、オアシスブーケというスポンジに花を挿したブーケだった。
「うわ~綺麗。ありがとうございます!」
私の目が輝く。
色とりどりの花があった。
「いいえ。ここに置いておくわね。」
「はい。」
そう言って谷岡さんは窓の冊子の前のスペースにオアシスブーケを置いた。
「事件、大変だったわね。怖かったでしょうに…。よく頑張ったね。」
谷岡さんはイスに座りながら優しく言った。