オレンジライト〜明るい日々へ〜
第4章~裏切り~
急変
数日後。
体調が良くなってきた私は中庭で日向ぼっこをしに行こうと、一階の休憩所を通りすぎようとした。
すると、そこにあるカラフルなイスに千歌ちゃんが座っていた。
ランドセルを背負っていて、スケッチブックに絵を描いている。
私は千歌ちゃんに声をかけようと近寄った。
「千歌ちゃん。隣、座ってもいいかな?」
千歌ちゃんは笑顔で呼びかけた私を見て、また絵を描き始めた。
そして、千歌ちゃんの隣のイスにゆっくり座った。
スケッチブックに描かれた絵は、綺麗な黄色で描かれた花。
「わ~上手だね。絵、描くの好きなの?」
すると、千歌ちゃんは深くうなずいた。
私の声かけに、初めてうなずいてくれた。
どれだけ嬉しかっただろうか…。
「この花って、もしかしてディモルフォセカ?」
私が聞いてみると千歌ちゃんは驚いて私の顔を見る。