オレンジライト〜明るい日々へ〜
「調べてもらった注射器から…舞梨奈ちゃんの指紋が検出されたそうです…。」
特捜班全員、驚いた。
「おい、うそだろ…。」
瀬崎さんもつぶやく。
「何度も検証し直したけど、結果は同じだったって。」
利香子さんは言った。
「じゃあ、舞梨奈ちゃんが自分でその注射をうったってことか?」
三浦さんが言う。
「まさか。舞梨奈ちゃんはそんなこと絶対にしないはずです。」
瀬崎さんが言った。
「私もそう思います。」
利香子さんが言う。
「任意で聴取してみよう舞梨奈ちゃんに。」
有村さんが言った。
「「「はい。」」」
数十分後、お見舞いに来てくれていたお兄ちゃんと一緒に、少し小さなカンファレンスルームで利香子さんと瀬崎さんの話を聞く時が来た。
「どうしたの?こんなところで話って。」
私が聞く。
「舞梨奈ちゃん、よく聞いてね。HCU病棟内のゴミ箱から発見された注射器から、舞梨奈ちゃんの指紋が検出されたの。」
利香子さんはそう言って、鑑識の結果の紙を見せた。