ビターな洋菓子店
今日の響さんは全てがおかしい。
私のお願いはおろか、お客様のお願いすら受け入れない響さんが何のトラブルを引き起こすこともなく私の ” 理想 ” である洋菓子店の姿を今こなしている。
「 ねぇ、遙 」
入店して数ヶ月の私が響さんの全てを知っているわけじゃないけど、少なくとも今日の響さん、いや、めぐちゃんが来てからの響さんは変だ。
「 ん? 」
「 響さんってさ、格好いいね 」
それだけでなく、大好きなめぐちゃんまでもが響さんの虜になるという悲劇付き。