ドルチェ セグレート
自覚すると、一気に頭の中の比率が大きくなる。
仕事の時間はまだそこまで脳内侵食されてないとは思うけど、終わった瞬間からスイッチが切れたように思考を埋め尽くされていく。
このオンオフ機能、いいんだか悪いんだか。
出会ったときや店での姿、向かい合ってオムライスを食べたこと。
それらを思い返しては、つい顔が綻んでしまう。かと思えば、志穂ちゃんの行動や言動が過り、深い溜め息を漏らす。
帰宅途中、そんな上がったり下がったりと忙しい気持ちでいると、携帯が震えたのに気がついた。
心此処に非ずの私は、深く考えることをせず、無意識に携帯を操作する。
画面に視線を落としてはいるものの、目に映る文字はまるで頭に入っていなかった。
けれど、文面を数秒見つめ、意識が戻ってくる。
【お疲れ様。あれから無理してないか?】
そのメッセージは、期待もしてなかった相手から。
思わず二度見し、それでも足りなくて、携帯を顔に近づける。
見間違いかもと思ったメッセージは、紛れもなく神宮司さんからのものだった。
一気に動悸が激しくなり、携帯を持つ手が小さく震える。
このタイミングで……嘘でしょ……?
ありえないと思っていたことが起きてる今、頭が混乱中で歩くことすらできない。
何度も何度もその短文を読み返し、もう十数回目を通した頃に、ようやく返信しようと指を動かす。
けれど、今度はカーソルが何度も点滅してるのを瞳に映してるだけで、返信文がすぐに思い浮かばない。
仕事の時間はまだそこまで脳内侵食されてないとは思うけど、終わった瞬間からスイッチが切れたように思考を埋め尽くされていく。
このオンオフ機能、いいんだか悪いんだか。
出会ったときや店での姿、向かい合ってオムライスを食べたこと。
それらを思い返しては、つい顔が綻んでしまう。かと思えば、志穂ちゃんの行動や言動が過り、深い溜め息を漏らす。
帰宅途中、そんな上がったり下がったりと忙しい気持ちでいると、携帯が震えたのに気がついた。
心此処に非ずの私は、深く考えることをせず、無意識に携帯を操作する。
画面に視線を落としてはいるものの、目に映る文字はまるで頭に入っていなかった。
けれど、文面を数秒見つめ、意識が戻ってくる。
【お疲れ様。あれから無理してないか?】
そのメッセージは、期待もしてなかった相手から。
思わず二度見し、それでも足りなくて、携帯を顔に近づける。
見間違いかもと思ったメッセージは、紛れもなく神宮司さんからのものだった。
一気に動悸が激しくなり、携帯を持つ手が小さく震える。
このタイミングで……嘘でしょ……?
ありえないと思っていたことが起きてる今、頭が混乱中で歩くことすらできない。
何度も何度もその短文を読み返し、もう十数回目を通した頃に、ようやく返信しようと指を動かす。
けれど、今度はカーソルが何度も点滅してるのを瞳に映してるだけで、返信文がすぐに思い浮かばない。