【完】冷たい彼との罰ゲーム




1月15日の今日。

季節は冬。


「はあ〜……。寒すぎて、死ぬ〜」


朝から寒くて寒くて、凍え死ぬ……。


「なあ! みんなでゲームしねえ?」


そんな時、クラスの男子が大きな声で言った。


周りにいた人たちも、「いいね〜!」なんて言って乗る。


「ゲームってどんなどんな!?」

そして、私は食いつく。


「う〜ん。……例えば、この寒い中みんなで鬼ごっこをして最初に捕まった人と最後まで残ったヤツは罰ゲームで期間限定で付き合う、とか?」


ほう……。

「うっわ! なにそれ。面白そう」

「いいね! やろやろ!」


周りは、どうやら賛成のようだ……。


だけど、私は猪原くんだけだもん……!


「あの……、私はパ──」


「言っておくけど、2年A組全員参加な!」


“パス”の言葉は、あっさり取り消されてしまった……。



………ん?

……待てよ?



2年A組全員……。


ということは、つまり!?

「猪原も寝てばっかいないで、参加だぞー!」


そんな男子の声に、私は大きく心が飛び跳ねた。



やったああっ!


私と、猪原くんが罰ゲームに当たっちゃいますように……っ!!





なんて、ありえるわけ………










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