【完】冷たい彼との罰ゲーム
そして、そんなクラスのみんなに向けて、猪原くんからは信じられない言葉を言った。
「コイツ、
俺のだから。次なんかしたら覚えとけよ」
ニヤリと口角を上げた。
そして、1人の女子が言った。
「な、なに言ってるの、猪原くんっ!! いくら罰ゲームだからってもう終わったんだし……」
「そ、そうだよ!」
周りにいた女子も、“信じられない”といった顔で大きな声を出す。
「俺がいつ、罰ゲームで付き合ってるつったんだよ。罰ゲームはもう終わり。本気で付き合ってるから」
「ちょっ……!! 猪原くんっ!?」
猪原くんが、こんなこと言うなんて……
私、心臓壊れちゃいそう……。
「フッ。もう好きって言ってくんねーの?」
な、なんでこんな甘々なってるの!?
「い、いいません!」
意地を張ってみた私。
すると、猪原くんは、私の耳元でこういった。
『俺は好きだけどなー、日夏のこと』
「なっ……ななななっ!?」
真っ赤になった私は、猪原くんが近づけた耳元を押さえ、距離を取った。
「可愛いとこあんじゃん」
なんて笑うから、私はもう彼に勝てないと悟った……。