太陽と月の行進曲
***
メールの着信音にガバッと起き上がりスマホ画面を開くと、聖美からのメールがやっと来た。
内容を読んで溜め息をつく。
「そうだな。あの小姑が黙ってるはずないもんな」
奈々を少しけなして、弁当の中身は何がいいか聞いてくる聖美に微笑んだ。
さりげなく気を使うところも、聖美のいいところだと思う。
ただ、運動会や遠足くらいしか弁当を作ってもらったことのない勇樹に、中身を何にすれば? という問いは答えにくかった。
だから、なんとなくいなり寿司と入力して送信する。
するとすぐに聖美から返信が返ってきた。
【さすがにお稲荷さん用の揚げ買ってないから、それはむりです。あさってならOKです。エビフライはスキですか?】
それならスキだ。というか、えびを使ったものも大好きだ。
それよりも嬉しいのは“あさって”も作ってくれる気らしい、ということ。
ちょっと喜んで、ありのままを返信する。
そして、返ってきた返信に固まった。
【質問。私のどこが好きですか?】
え。答えるんですか?
1.実はもしかしたら、小学の頃から好きだったんです。とか。
2.そのほんわかした空気が癒してくれるんです。とか。
3.その笑顔をみてたいんです。などと、正直に答えろと?
勇樹は冷や汗を流しながら、メールの画面を凝視する。
メールの着信音にガバッと起き上がりスマホ画面を開くと、聖美からのメールがやっと来た。
内容を読んで溜め息をつく。
「そうだな。あの小姑が黙ってるはずないもんな」
奈々を少しけなして、弁当の中身は何がいいか聞いてくる聖美に微笑んだ。
さりげなく気を使うところも、聖美のいいところだと思う。
ただ、運動会や遠足くらいしか弁当を作ってもらったことのない勇樹に、中身を何にすれば? という問いは答えにくかった。
だから、なんとなくいなり寿司と入力して送信する。
するとすぐに聖美から返信が返ってきた。
【さすがにお稲荷さん用の揚げ買ってないから、それはむりです。あさってならOKです。エビフライはスキですか?】
それならスキだ。というか、えびを使ったものも大好きだ。
それよりも嬉しいのは“あさって”も作ってくれる気らしい、ということ。
ちょっと喜んで、ありのままを返信する。
そして、返ってきた返信に固まった。
【質問。私のどこが好きですか?】
え。答えるんですか?
1.実はもしかしたら、小学の頃から好きだったんです。とか。
2.そのほんわかした空気が癒してくれるんです。とか。
3.その笑顔をみてたいんです。などと、正直に答えろと?
勇樹は冷や汗を流しながら、メールの画面を凝視する。